ボタンを押さなくても、声を出せば、その文章をそのまま電子メールにしてくれる携帯電話向けの音声認識技術を、NECが開発した。従来の認識ソフトは高度な処理能力が必要なため、パソコンやサーバーに限られていたが、消費電力などを減らして携帯電話に組み込めるようにした。
以前、サムスンが音声認識携帯を発表したニュースを取り上げた。これと似たような携帯を日本でも実現すべく、携帯向け日本語音声認識エンジンをNECが開発したというニュース。
言葉の解析は、大きさ約1センチ角の中央演算処理装置(CPU)3個などが担う。従来は1単語には1個だけが対応したが、今回は3個を同時に使うのでより正確に認識する。1万~2万語の辞書機能も搭載し、ごく自然な会話なら9割以上の単語を認識でき、数年内の製品化が可能という。
ということで、1cm角のCPUを 3 つ(!)も使い、それらを並列処理させて解析するのだそうだ。これでどの程度まで消費電力が抑えられるのか、そして実装面積はどのくらい必要なのかがちょっと気にかかる。加えて 1 万~ 2 万語の辞書を持つ為には更にメモリを増やさなくてはならないだろうし。
そういえば、NECは「SmartVoice」というPC向けの日本語音声認識ソフトウェアも出しているのだが、そちらの音声認識エンジンで利用している辞書は約 8万語もしくは約 15 万語。 1 万~ 2 万語でどの程度実用的に使えるのだろうか。
「数年内の製品化が可能」とは言ってもやっぱり、現状のスタイルを維持したままインプリメントすることはきっと難しいんだろうな。マギー審司の耳みたいに、でっかくなっちゃたりして(苦笑)
(訂正)
ケータイ Watchの記事よれば、この試作システムにはMP211というアプリケーションプロセッサが採用されているとのこと。MP211はARM9EファミリのCPUコアを3つ内蔵しているマルチコアプロセッサ。3つってそういう事だったんですね。でっかくなっちゃたりしないかも?ついでに同記事によれば、Linux OSの評価ボードで上で動作している段階だ、とのこと。